客先支援で気づいた、AS400保守の“実務の価値”
AS400(IBM i)の保守をしていると、技術だけではなく業務の流れまで含めて理解する
ことが大切だと感じます。長く客先支援をしていると、なおさらその実感が強くなります。
ここでは、日々の中で気づいたことや、特に気をつけていることを少し紹介します。
1.本番データを守るために、まず“触らない工夫”から
保守の仕事で一番大事なのは、本番を止めないこと。 そのために、調査や開発では
次のような工夫をしています。
・テストのライブラリを用意してテスト環境と本番環境をしっかり分ける
・常にデバッグモードで作業を行い、本番データへの更新処理を無効化する
・開発は、データをすべてテスト環境に準備し、本番に影響が出ない状態で行う
地味ですが現場を守るための大切な“予防線”です。
2.トラブル対応で磨かれる、現場を知っているからこその判断力
客先支援では、システムだけでなく“運用のクセ”や“人の動き”も見えてきます。
トラブル対応では、こうした現場の知識が役に立つ場面が多くあります。
・ユーザーの操作手順が微妙に変わっていて、処理が想定外の分岐に入っていた
・マスタデータの更新漏れが原因で、トランデータが処理条件から外れていた
・更新画面の“前回値保持”が原因で、予期せぬ上書き更新が発生していた
こうした問題は、ログだけでは判断できず現場を知っているからこそ気づけるもの
です。「どこに違和感があるか」を素早く見つける力がトラブル対応ではとても重要
だと感じています。
3.説明資料は、“技術”より“伝わること”を優先
改修後の説明資料を作るときは、技術的な正しさよりも、ユーザーに伝わることを
意識しています。
・専門用語は業務の言葉に置き換える
・変更前後を図やフローで見せる
・実際の業務シナリオで説明する
資料は“読むもの”というより“安心してもらうための道具”だと思っています。
4.技術以外にも、大切なことがたくさんある
客先支援では、技術以外の力も求められます。
・ユーザーの困りごとを正しく理解するヒアリング
・業務理解に基づいた対応提案
・予防保守の視点
保守はただプログラムを直す仕事ではなく“現場を支える仕事”だと感じています。
おわりに
AIが進んでも、レガシー環境が残っていても、現場の業務を理解し、本番を止めないための
工夫を続けることは変わりません。これからも、客先支援で得た経験を活かしながら、現場
に寄り添うエンジニアでありたいと思っています。
記入者 : S・U